まつ毛のような瞳の周りの突起が可愛いクレステッドゲッコー
モルフ名がカプチーノやリリーホワイトなど、名前からしてかわいい!
ケージの扉を開けるとぴょんっと飛んでくるのを体感できるのは飼育者だけの特権です。
クレステッドゲッコーの適切な飼育環境、必要な飼育用品がわかります。
クレステッドゲッコーってどんなヤモリ?
クレステッドゲッコーは、ニューカレドニア原産の樹上性ヤモリで、独特な見た目が魅力の爬虫類です。
目の周りには「まつ毛」のような突起があります。
和名では「オウカンミカドヤモリ」。
体の背面にはとげのようなクレスト(英語で鳥のとさか、冠毛)が走っており、名前の由来にもなっています。
体長は尾を含めて約18〜25cm程度で、様々な色や模様を持つ「モルフ」が存在し、見た目のバリエーションが豊富です。
尾は切れやすく、一度失うと再生しないため、取り扱いには注意が必要です。
尾が切れてもまるっとしたおしりのフォルムが可愛いです。
性格は活発で、食欲も旺盛。
クレステッドゲッコーは壁チョロと呼ばれる類のヤモリで、手足にある趾下薄板によって壁に張り付く事ができます。
体に向かって飛んでくる姿がとても愛くるしい。
ハンドリングもしやすいのでペットとして非常に飼いやすいヤモリです。
クレステッドゲッコーの飼い方のポイント
適正温度 | 22~26℃ |
適正湿度 | 60~80% |
クレステッドゲッコーは飼育が比較的簡単な爬虫類ですが、快適な環境を提供することが重要です。
温度は22〜26℃が理想的で、湿度は60〜80%を維持するようにします。
霧吹きでケージ内を加湿し、湿度の変動を抑えることがポイントです。
熱帯に住むヤモリですが、夏の暑さには特に気をつけましょう。適正温度を守り、30℃を超えないように夏場はエアコンで温度管理しましょう。
レイアウトは樹上性の習性に合わせ、登りやすい流木や隠れ場所となる葉を豊富に設置すると良いです。
夜行性なので、日中は暗い隠れ家があると安心します。
また、尾が切れやすいので、無理に触れたり掴んだりしないことが大切です。
クレステッドゲッコーの平均寿命
クレステッドゲッコーは適切に飼育すると約15〜20年生きることができ、長生きするヤモリとして知られています。
寿命を伸ばすためには、正しい温度と湿度の管理、栄養バランスの取れた食事が不可欠です。
栄養は専用の人工フードを中心に与え、時々生き餌の昆虫を与えると健康維持に役立ちます。
また、ストレスの少ない飼育環境を作り、定期的に健康状態をチェックすることも大切です。
クレステッドゲッコーの注意しておきたい病気
クレステッドゲッコーの健康管理では特に「フロッピーテール」はケージ内のレイアウトが不適切な場合に発症し、尾が弱くなり機能を失います。尾の付け根が曲がった状態になります。
「フロッピーテール」は頭を下にしてガラス面などに長時間張り付いていると起こりやすいです。
「フロッピーテール」にならないように、レイアウトで登る場所は多く設置してあげるようにしてください。
湿度が低いと脱皮不全を引き起こすことがあるので、定期的に湿度を確認しましょう。
さらに、栄養不足やカルシウム欠乏による代謝性骨疾患(MBD)も見られることがありますので、餌にカルシウムサプリを加えるとよいです。カルシウム不足や栄養が不足していると尻尾がうねうねと波打つ形になります。そのような形になっている場合はカルシウムサプリを、餌に対して1〜2%程度混ぜてあげましょう。
クレステッドゲッコーの購入方法と費用
クレステッドゲッコーは爬虫類ショップやブリーダーから購入することができます。
価格はモルフによって異なり、一般的な個体は1万円前後、高価なモルフは数万円することもあります。
購入する際は健康状態をよく確認して個体を選ぶと良いでしょう。
イベントでの購入で個体を選ぶポイントはこちらで紹介しています。
購入時には初期飼育費用のほかに日々の飼育管理費用も考慮に入れておく必要があります。
クレステッドゲッコーの飼育に必要な用品と飼育環境
クレステッドゲッコーの飼育には、樹上性ヤモリに適した縦長のケージがおすすめです。
湿度を保つために蓋がしっかりと閉まるものが理想的で素材はガラス製やプラスチック製のものがあります。
グラステラリウムナノが飼育ケージとしてよく使用されています。
また「フロッピーテール」を起こさせないために通称クレス棒と呼ばれる突っ張り棒をケージ内に設置することが基本となります。
霧吹きや自動ミストシステムを導入すると管理が楽になります。
温度を調整するために、必要に応じてパネルヒーター(ピタリ適温プラスやマルチパネルヒーター)を設置します。
スイッチボットの温湿度計で、管理すると外出先でも簡単に温度調節が可能になります。
レイアウトには流木やコルク、クレス棒や人工植物を使い、登る場所と隠れ家を提供することが重要です。
床材には保湿力のあるヤシガラやウッドチップなどの素材を使うと、脱皮のサポートにもなります。
また、人工フード専用の餌皿や水入れも設置しましょう。
クレステッドゲッコーは夜行性なので紫外線ライトは必要ないです。
全ての飼育用品を整えることで、クレステッドゲッコーにとって快適な住環境を提供することが可能です。
飼育方法
クレステッドゲッコーは自然に近い樹上環境を好むため、ケージのレイアウトはとても重要です。
温度は22〜26℃を維持しましょう、クーリングしない場合は20℃を下回らないようにします。
湿度は60〜80%が理想で、日々の霧吹きで調整します。
登るための流木や隠れ家となる葉などを配置し、ストレスを減らしましょう。
夜行性のため、日中は隠れ家が必須です。
シェルターはイベントなどで陶芸家やクレステッドゲッコー愛好家によって制作されたものが販売されています。
食事は人工フードをメインに、生き餌を補助的に与えると栄養面でバランスが取れます。
餌にはカルシウムパウダーがすでに加えられているものが多いです。カルシウムを吸収しにくい個体や栄養不足気味になっている個体にはを保つことができます。
クレステッドゲッコー用の餌としても用いられている人気の餌にレパシーやパンゲアなどがあります。
ブリーダーが作ったオリジナルの餌なども販売されています。
個体によって味の好みがあり、味に飽きることもあるため個体が好きな餌を複数用意してあげると良いです。
水と餌の粉を混ぜて、餌を作ります。硬さはケチャップ程度で大丈夫です。
個体によっては柔らかめが好きだったり、硬めの方がよく食べることもあるので、飼育する中で個体の好みを探っていきましょう。
ベビー期は毎日、ヤング、アダルトは2、3日に一度のペースで餌をあげます。
ベビー期に生き餌や冷凍コオロギをメインに食べさせておくと丈夫に育ちます。
1ヶ月にかかる飼育費用は?
クレステッドゲッコーの飼育費用は、餌代や電気代が主な出費です。
保温用のマルチパネルヒーターやピタリ適温プラスを使用します。
約1000円前後、生き餌を追加する場合でも月2000〜3000円程度で済みます。
保温器具やミストシステムを稼働させるための電気代も考慮すると、総額で月に3000〜5000円程度です。
初期費用にはケージやレイアウト用品などが含まれますが、これらを揃えれば維持費は比較的抑えられます。
まとめ
クレステッドゲッコーは、美しいモルフと愛らしいまつ毛が魅力の爬虫類で、初心者にも飼いやすいです。
適切な温湿度管理と安全なレイアウトが健康管理の基本です。
尾切れやフロッピーテールを避けるため、丁寧に扱うことが必要です。
飼育コストは手頃で、長く共に過ごせるペットになります。
ハンドリングもしやすく表情も豊か、飼育していて楽しいヤモリです。